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環境首都創造フォーラム二日目第2分科会「ごみ減量、3Rの推進」の続報です。

2017年01月21日

水俣市は、平成14年度から生ごみの分別収集と民間会社へ堆肥化の委託を開始し、平成21年に「ゼンロウェイストのまちづくり宣言」をして、先進的なごみ処理行政を展開している。

平成5年度からそれまでの2分別からいきなり20分別に踏み切り、現在は21分別であるが、非常に高いリサイクル率と、低い最終処分率を誇っている。

生ごみ、小型家電もいち早く分別されているし、生きビン(リユースビン)、電線コード類の分別もユニークである。

年間の資源物の売り上げは2800万円になる。新聞チラシが712万円、その他紙類が700万円、アルミ缶が567万円、布類が342万円、ダンボールが235万円と割合が大きい。
Kgあたりの単価としては、電気コードが171円と一番高いのが注目される。次いでアルミ缶の129円である。

蓋を分けたペットボトルの売却単価は21.5円/kgと、同年度の、容器包装リサイクル協会の平均引き取り単価28.5円、28年度の20.3円と比較して、やや低めである。

資源物ではあるが、処理費がかかるものは、生ごみ、乾電池、蛍光灯などである。生ごみの処理委託単価は14.3円/kgである。ちなみに燃やすごみの焼却費用は60円ということである。

先ほどの資源の売却益2800万円のうち、1060万円が分別に寄与した各地域に還元され、これが多種分別の継続のみなもとになっているとのことである。
しかしお話の中では、高齢化に伴い、分別が難しくなってくる状況も頭に置いておかなくてはならないということであった。

水俣市のごみ処理の推移であるが、リサイクル率は40%程度、最終処分率は8%程度である。
可燃ごみと生ごみを合わせた量のうち、生ごみの割合は20%以下で、事業系を含めた生ごみの回収率はまだ改善の余地があるように思われる。

同市のホームページによると、「平成14年12月に生ごみの分別収集を開始し、それまでの資源化率は20%程度だったが、現在は40%前後で推移している。生ごみは、家庭から生分解性プラスチックの袋に入れて出され、市が回収し、民間の堆肥工場で堆肥化している。」
プレゼンされた吉冨さんによると、生分解性プラスチックの袋は水分が多すぎると破れたりするので、水切りが徹底されたということで、興味深く感じた。

水俣市においても、1人1日あたりのごみ量は平成21年度は774gであったが、その後やや増加して800g以上あり、事業系ごみの対策や高齢化の影響もいくらかあるかもしれないが、ごみの減量はなかなか簡単ではない。

生駒市の取組も紹介されたが、典型的な住宅都市であり、平成24年10月から事業系ごみの指定袋有料化が行われ、家庭系ごみについては平成27年4月から有料化が行われている。

ちなみに水俣市は市民による多種分別の労働を考慮して、有料化は今まで考えていないとのことであった。

結局のところ、高月先生がお話の冒頭に示された漫画 「元栓を閉めた方がいいのでは」 と、右下、終盤で示された、「欲望がごみを増加させる」 にごみ問題の本質があると思います。テレビのコマーシャルで日夜消費をあおられる生活から、もっとシンプルで落ち着いた生活を取り戻すことを真剣に考えたいものです。

先日、藤山小学校の三好先生のグループの授業研究会で。「柿食えば 鐘がなるなり 法隆寺」 という子規の句が、教材に使われていましたが、そのような心の余裕を現代人はなくしてしまっているのではないかと感じました。 (文責:浮田)

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