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第1回ESD研修会の続報です。持続的開発の意味、難しさについて考えました。

2018年08月11日

 3人目の話題提供は、ESDうべ推進協議会の浮田会長から「ESDとはなにか」について話題提供がなされた。
図表が多かったので縮小して、掲載する。

 まず、なぜいま、持続可能な開発、持続可能な社会といったことが問題にされるのか、それは多くの人々がこのままでは持続可能でないと感じているからだろう。

 自分としては、①人口の急激な増大と物質的にゆたかな生活、②お金やもののゆたかさにとらわれた生き方、③資本主義の暴走、④宗教心の欠如、⑤若者の閉塞感、⑥人間の傲慢さ、が上げられ、またこれらを変えるためには是までの価値観を変える必要があり、それがこれまで生き物として進化してきたヒトの特性を変えることになるので、非常な困難が予想されるとした。

 人間の傲慢さはたとえば、便利さのみを追求した、プラスチック容器包装の氾濫に表れている。、ポイ捨てによる深刻な海洋汚染が最近大きくクローズアップされているものの、今年6月のカナダG7で日米両政府は署名を拒否している。

 左上の表、左下の図をみれば、明らかに想像されるように、途上国での生活水準
が先進国並みになるとすれば2100年には世界の経済規模は1990年の8倍以上になり、20C後半の急激な人口増は限られた環境での生物の増殖曲線の特性から考えると、このままでは持続可能ではないこと理解させる。

 比較文明論の碩学である、伊東俊太郎先生は21Cは、環境革命の時代であり、科学技術、哲学、倫理学、経済学、政治学等全ての分野が変わらなくてはならないとしている。

 関連してたまたま行き当たったNHKの「欲望の経済史2018 ルールが変わる時」という番組の動画のさわりの部分から、以下に世界の冨が一部に集中しているか、金貸しに利子を取ることは宗教的に禁じられていたのが、現在は完全にそのタガが外れた状態にあり、いわば資本主義の暴走の時代であるといえる。

 何を変えなくてはならないか、社会全体の価値観を変えることになるが、とても短時間で達成できるものではない。
いまの民主主義の時代では、さしずめ、左下の問題解決サイクルをまわして、少しずつ、持続可能なよい社会にかえていくしかない。

 その出発点ベースになるのが、市民の健全な倫理・道徳観であり、市民がその価値観に基づいて健全な目標を選択し、良い政治家を選出して、託された政治家が、効果的な政策を実行する。
この部分が基本になるはずが、新たに選挙権を得た若者も、そういった意識は非常に低い状態にあると感じられる。

 自分が考えている、具体的にどういう改革が必要かについては、いささか過激な部分があるかも知れないが、先述の伊東先生のすべての分野が変わらなくてはならないとの立場から、思う突くまま上げてみている。なかでも、教育改革が最重要であり、それも幼少期の教育に重点をおき、徐々に社会の価値観を持続可能なものにしていくことが大事である。

 また、地域性の1つとして、宇部市には「宇部方式」の伝統があり1997年のグローバル500受賞以来、17万都市としては珍しく国際環境協力に力を入れてきている。
グローバルにものを考える場合には有利な状況にある。ぜひ海外のこれまでに来宇された研修員や山口大学等の留学生のネットワークを大事に発展させて行かなくてはならないと思う。

 横文字で表現すると、合い言葉は、Through CS, promote ESD, targeting SDGs ということになる。

 左上の図は、それを図にしたものであり、ぜひ地域がCSを窓口にして、余裕のない先生方を支援して、実質的に少しずつ負担を軽減できるような体制づくりをぜひ進めていきたいと思っている。
 
 1950年代から60年代前半に功を奏した「宇部方式」を、世界が直面している難問題に挑戦して、、宇部から成功例を世界に発信できれば、まさに「新しい宇部方式」として評価されることにななるのではとの大それた夢を書いたまでである。

 右下のESDうべ推進協議会の賛同団体、役員、幹事を紹介しているが、まだまだ足らないところを補強し、修正していく必要を感じている。

 とりあえず、今年度、あと4回の研修会を予定しており、それらの機会に皆様のご意見を反映させていければと考えている。

 最後右下は、スペースがあったので、とくに環境系ボランティア団体の運営が厳しいことから、日本にはまだ根付いていない寄付文化を掘り起こし、そのための広報活動にも注意を払っていく必要があるという気持ちを述べたものです。

総合討論として、
・資料中、うべ環境コミュニティーと ESDうべ推進協議会のミッションがほぼ同じだが、どういうことか。
→本来、ESDの推進は宇部市が進めてもいい政策だと思う。われわれが指定管理をしているまちなか環境学習館は環境学習の現場を持たないので、推進協議会の事務局業務を行うのは本来ふさわしいのではないかと考えるが、現在の契約条件には含まれておらず、予算的裏付けもない。この協議会が、UKCが受託した環境省事業のフォローアップの位置づけとして設立された経緯があるので、苦しい状況だが、事務局を受けることとした。
 両組織のミッションが似ているというのはある意味当然だが、UKCのミッションはまだほかにもあり、図にはESDの推進に関する部分について、特にUKC理事長としての考えを書いたものです。
→ESDうべ推進協議会の「うべ」は産官学民連携の「宇部方式」を活かすという意味合いでいれたもの、参画団体が協働して、ESDを推進していこうということです。
 後日、ESDうべ推進協議会の規約等もお送りしたい。

・21Cが環境革命の時代と定義することは、これまでの産業革命や情報革命などと比較するとやや異質な不確定なものを感じる。またこのような変革期には天才が出現して、変革をリードしていった歴史があるが、環境問題は複合的であり、そのような天才の出現は期待できるか。
→確かにそのような不確定さはあるかもしれない。答えにはならないが、先日シンガポールに行ったとき、チューインガムの持ち込みが見つかれば80万円の罰金があると聞いてびっくりした。ゴミのポイ捨てにも厳罰が科せられ、確かに町にはゴミは落ちていないし、このほかに治安にもすごく力が入れられ、観光立国の基礎がつくられた。これは独裁的なリーダーのある意味英断といえるかも知れない。このくらいのショック療法でないと、人々の行動パターンを変えられないのではないか。

・津島さんの、里山ビオトープや小野での、ESD学習プログラムづくりでは様々な苦労があると思うが。環境省事業で全国のNPO等活動団体にも苦労をきいたことがあるが、やはり助成金等が切れた後の継続が難しいという苦労話が多い。「ざるまわし方式」でお金をあつめるところもあるそうだ。色々な助成金でも使いみちに制限がつけられていることが多いのも問題だと思う。
→ビオトープに高校生を連れて行くにも、バスが必要だし、一連の作業に時間もかかるので昼弁当も用意しなくてはならない。しかし食事代は出せないとか制限もある。
 薄井さんのやられている「食育」はいろいろほかにつながりもあり面白いテーマだと思う。今後はテーマの選択にも十分注意が必要だと思う。NPOも自分で稼ぐ仕組みをもっていることが大事だとも思う。

・総括的なまとめとして、
一番目の話題は、2年間にわたり環境省事業をリードしてもらった薄井さんの話で、今年度のフォロ-アップとしては、現実的に、宇部市環境政策の出前授業メニューの充実が図られ、市の方でも、予算増をしていただいたことに成果が出ており、このシステムを活用しながら地域の指導者が学校に近づき、常に改善を図りつつ、学校側との信頼関係を形成していくことが重要だと思っている。
ニ番目の話題は、化学工場で大きなプロジェクトを進めてこられた経験から、着実に成果が得られるプログラムづくりに焦点を当てて、より優れたESD学習プログラムを蓄積していくことの重要性が指摘された。ただ、そのプログラムをどのようにより広く展開するのかの視点も大事ではないかと思う。
三番目については、問題の根本原因まで遡って考えるという、ややとらえどころのない、また具体的な成果の出にくい取組の話になったが、それだけ「持続可能な開発」がむずかしいという、その覚悟を持って臨むべきではないかと言うことを指摘したかった。
これから、ますます状況は厳しくなると思うが、関心のある人達ができることをすこしずつでも係わっていただくことで、宇部におけるESDが着実に前進することを期待したいと思います。よろしくご支援お願いします。

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