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交通手段と健康を考える(第2回環境サロン)、鈴木春菜さん講演の報告(2)

2023年01月31日

環境サロン後半は、鈴木春菜さんの講演です。
 通勤手段の転換が長期的な健康の変化に及ぼす影響についての研究
  ―市役所職員の健康診断パネルデータを用いた分析―

本題に入る前に、都市の交通利用率の自動車以外が少ないと肥満率が高くなるという国別比較があります。宇部や山口は自動車以外が10%くらいなので、米国に近いです。
 軽自動車普及により、5歳児の歩行量は1987年から1997年の10年間に半分以下に減っていて、乗せられ移動が問題です。幼稚園児に通園途中の経路の絵を描かせた比較では、マイカー通園の場合、道路の抽象的な絵になり、徒歩の場合は店や歩く人の姿を描いた絵が多いという研究があります(鈴木文彦先生、1998)。鈴木春菜さんは、2児の母ですが、保育園からの帰宅時は極力、子どもと歩くようにしているということです。
#エコ交通と健康 #通勤手段と健康 #自動車依存と子ども

 通勤手段が健康に及ぼす影響について、先行研究では、次の結果が出ています。
・通勤時の歩行時間が長い人、自動車以外の通勤である人の方が健康
・健康状態が優れない人が公共交通を利用する傾向が存在
・公共交通の分担率が高い地域は健康な人が多い
・自動車以外への通勤行動変容により健康状態が改善
 本研究の目的は長期間のパネルデータ(個人データを追跡)による分析を行うこと。
 分析対象は豊橋市役所職員の通勤・健康データ。愛知県豊橋市は人口37万人、自動車分担率70%。市役所ではエコ通勤を実施、使用データは各年の健康データと通勤データです。
とよはしエコ通勤では、職員の出資を原資としたエコ通勤支援制度を設け、通勤手当を見直ししました(自転車通勤者の手当てを厚く、自動車と逆転)。

 通勤手段と健康診断がそろったデータは前半6年で843人、後半5年で1029人、全期間の11年で438人です。通勤手段をエコ通勤、車・バイク、判別不可に分けます。
 データ整理で、エコ通勤率、通勤手段変容状況を分類(ずっと車、エコ通勤、車からエコ通勤、エコ通勤から車)、運動率、BMIと腹囲の変化を算出します。

 分析結果では、「BMI」と「腹囲」は通常、加齢とともに大きくなるため、「変化量が小さい」ことが「良い」状態を示します。
 交通手段転換の影響では、自動車からエコ通勤に転換した人は、ずっと自動車通勤だった人と比較して、腹囲・BMIの変化が小さい傾向があります。
 通勤行動転換の効果に、運動率が及ぼす影響では、運動率が高い人は、エコ通勤へ変換すると、BMIの変化の抑制がみられ、運動率が低い人は、エコ通勤へ転換すると、腹囲の変化の抑制がみられます。

 まとめとして、エコ通勤が健康に及ぼす影響として、以下のことが示されました。
1)自動車からエコ通勤への転換はBMI、腹囲によい影響を及ぼす
2)エコ通勤への転換は、「腹囲増加の抑制」に、エコ通勤の継続は「BMI増加(体重)の抑制」に効果あり
3)エコ通勤への転換は、普段運動している人はBMIに、あまり運動していない人は腹囲に効果
 質問と回答、いくつかを添えます。
○どうしたら車の使い過ぎを減らせるでしょう。⇒将来の子どもへの影響を考え、社会や未来のことを考える、利他的な行動を後押ししたい。
○宇部はマイカーが無いと生活できない街、スプロールしすぎた、どうしたら改善できるのか。⇒人口20万弱の公共交通が一番難しい。小さいまちは福祉の移動、大きいまちは交通の収入が見込める。免許返納が進みずらいのは、将来のリスクは見えにくく、免許をやめる明日からの不便が大きく見えるから。
○豊橋市のエコ通勤は先見の明があり、まちなか子育て施設も素晴らしい。市職員の交通と健康データを用いた研究は有益ですが、宇部市や山口県の取り組みはどうですか。⇒豊橋市はトヨタ直近でクルマ依存の町だった。宇部も街なか活性化に取り組んでいるので期待したい。山口市や周南市はカーボンニュートラルを宣言している。
(文責:村上ひとみ)

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