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特別サロン1/住まいの片付けとリサイクルショップ:府中市の「よって屋」重田益美さん講演

2021年12月13日

 12月8日(水)、東京都府中市で住まいの片付けとリサイクルショップを営む、(一社)共働事業所・よって屋の代表理事、重田益美さんのリモート講演を、宇部市新川ふれあいセンターにてお聴きしました。重田さんは、生活クラブ生協の元・理事、府中市議会の元・議員です。会場参加に加えて、オンラインでは奈良、金沢からも参加いただき、貴重な機会となっています。
 2000年代に入り、派遣切りなど大きな社会問題となり、生活困窮者自立支援法が施行されたが、就労が困難なホームレス、障がい者、ひきこもりの方など、府中市の周りでも地域にいます。そこで、生活クラブ生協のつながりなど、長年活動を共にしてきた、60代の女性3人の仲間で、障害ある人も就労困難な人も健常者も同じ給与で働く、インクルーシブな事業所をつくろうと考えました。

 事業のモデルは東京都荒川区で2002年から生活困窮の当事者たちが立ち上げた、便利屋「あうん」、片付け・リサイクルで年間売り上げ1億円以上を稼ぐ先進的な事業所です。
 2018年から準備をはじめ、一般社団法人の登録、福祉助成金を得て、古物商の免許を取得しました。住宅・都市整備公団(UR)の店舗物件を、府中市のUR車返(くるまがえし)団地に借りて、内装工事を経て、リサイクルショップをオープン。2019年には、軽トラック(軽貨物)を購入し、2020年に産廃収集運搬車の許可を得ました。

 お店が写真のとおり、居ぬきなので、グリーンのドアも自分たちでペンキ塗り、スタートメンバーは世代も多様な男女10名ほど。
 作業の流れは、片付けの依頼を受けて、現地の住宅で見積もりを行い、依頼者の希望を聞いて、日程調整を行い、現場作業を進めて、その後の確認を頂くことになります。
 年間約120件の大小片付けをこなす。高齢女性の住まいが多く、よって屋は女性が対応に出向くので、安心してもらえる。主な依頼先は、居住支援法人(立川市の高齢者の住宅相談を受けて支援を行う、宅地建物取引業も兼ねる事業所など)が3割、ほかに、地域包括支援センター、社会福祉協議会、市役所の生活保護担当、介護事業所など。高齢者の世帯自身からの依頼は少ない。

 高齢の方は客布団も押し入れに保管し、押し入れの物は出すと6畳間いっぱいになり、量の見積もりが難しい。3部屋のアパートに床上1m以上、捨てられないものが積み上がり、立ち退きを迫られた80代女性の片付け事例もありました。生活保護の方が急死されて、アパートの片付け依頼があり、遺族も来られて必要な物を分けて片付けた事例もあります。台所にあふれる食品も多い。
 家電はリサイクル法により処分。電気製品の安全チェック技術がないので、販売は難しい。分別は9分類で、ゴミにしない、ゴミを出さない片付けを心がけている。不燃ゴミ、粗大ゴミは、家庭から出たものでも、府中市・多摩地域では業者が間に入ると産廃扱いになるので、処理にはかなりコストがかかる。持ち帰ると二度手間になるので、なるべく現場で分類作業し、行先を分ける。

 片付け仕事から垣間見える高齢者の暮らしの心配事として、捨てられない、捨て方がわからないのか、物が多い。トイレットペーパーや食品、ラップなど同じものを多くストックして、不安の現れかも。通販の箱が多く、買わされているのか、初めはお試しでも連絡先不明など、止め方が分からないのかも。定期購入で食品や魚介が届き、腐敗して近所から悪臭の苦情が出て、市から片付け依頼が入った例もあり。役所や銀行など通知書類がそのままで、認知の心配あり。冷蔵庫に古い食品があり、食事はとれているのか、心配になる。
 片付けを通して感じるのは、片付けるものはゴミではなく、高齢者の生活の大切な記録や思い出がこもっていること、敬意をもって接し、一緒に片付けることで本人や遺族の納得につなげたいことです。
 働く場としてのよって屋、現在はメンバーが18名ほど(障がい者、生活保護、シニア)。事業高は片付けで60~120万円/月、リサイクルショップで50~70万円/」月。時間給は全員同じ1030円/時間。これからの課題は、一人ひとりの働く時間数を増やすため、仕事を増やすこと。
 空き家の有効利用と高齢者の生活支援につながる、住まいの片付けと魅力的なリサイクルショップに、障がい者や引きこもりの方もともに働く事業所を作る取組は素晴らしく、宇部でも山口でも、こうした事業の可能性を感じた講演でした。貴重な講演をいただいた、重田益美さんに感謝します。府中市のよって屋、HPはこちらです。
https://yotteya.jimdofree.com/
 (文責:村上ひとみ)

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