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10月6日、ときわ動物園主催、第6回宇部と地球の環境を考えるフォーラムで C.W.Nicol さんのお話を聴きました。

2019年10月07日

10月6日、ときわ動物園主催、第6回宇部と地球の環境を考えるフォーラムで C.W.Nicol さんのお話を聴きました。
「森から考える命の大切さ」というテーマでした。

イギリスWalesの出身ですが10代の頃から北極探険を何度も経験したという根っからの自然人です。
東京五輪の2年前からすでに57年間日本に住んでおられます。もともと柔道や空手を通しての素地もあったようですが、日本の自然や、その自然を守ってきた日本人が好きになったと言うことです。

しかしその日本人の良き伝統が引き継がれず、日本人が変わったことを憂いておられます。

ニコルさんは大都会では住めないので、山の環境にあこがれ、1986年長野県信濃町に荒れ果てた里山を購入して、地元の猟師さんとともに、森の再生にとりくまれました。

2002年に財団を設立、29009年には29.8haまでアファンの森が拡大したそうです。

傷んだ森を再生するためには土の上まで光を通さなければならず、そして地表水と、地下水の流が復活して、木が元気になっていくそうです。ほとんど衰退していたブナも賦活したそうです。

再生した里山の森を利用して、親からひどい虐待を受けたこども達や、福島のこども達を招待するといった様々な活動をされてきました。

日本より先に、アメリカで子どもが集中できない、すぐ切れる、友達ができないと言うことが問題になり、当初は化学物質の汚染によると考えられましたが、その後、脳科学の発達で、子ども時代の自然体験が乏しいことが原因にあると言われるようになったと言うことです。
自然体験の中で、命の大切さ、生きることの意味がわからないまま大人になる、一種の病気と考えなければならないとも。

生命力を回復した森の中で、こども達には笑顔が戻り、癒やされ、それが時間をおいて大人達にも伝わるそうです。

今は大学生でも、自分でたき火をしたりできないものがほとんどで、生きものの名前もほとんど知りません。耳を傾けなければならない問題だと思います。

そういった縁で、宮城県東松島市の海岸近くの小学校が山に移転が決まったときに相談を受け、色々な人達と連携して8年間かけて、全木造の新校舎が完成したそうです。ニコルさんは全木造にこだわったそうです。

ネットで調べてみると、本当に開放的で、明るい校舎です。空から見ると、山の自然に触れられるエリアもあるようですね。唯、玄関周辺はコンクリートで覆われているのがいささか違和感があります。

お話の終わりに、ニコルさんは、日本は海岸線が長く、北から南まで、自然が豊かで多様、自由もある、平和も続いている、すばらしい国だ。「愛」、「汗」、「未来を信じる心」で、身近な自然を大事にして行ってほしいとされました。


第二部の、宮下ときわ動物園長さんとの対談では、冒頭、宮下さんは対談に備えて、22冊のニコルさんの著書をアマゾンで購入して、深夜に時間をとって、全部目を通されたそうです。おすすめの3冊です。また白中田ですが、剣道、合気道の有段者だそうです。

こども達が遊べる森はどうして守るか
関東でも、里山が放置されて、こども達が入れない状態になっている。昔は枝は燃料に、落ち葉は肥料にしていた。むずかしいけれども、仲間をつくること、とくに地元の仲間と一緒にやること。

野生動物とのつきあいはどうすべきか
・仲良くするのがいいが、オオカミの代わりに、人間が間引いて行かなくてはならない。要は、食べればいい。20年前、シカやイノシシなど40万頭を殺し、その95%を棄てていた。もったいない。シカ1頭で100人分食べられる。ただ、1発で仕留めること、お祈りすることも大事。
・宇部に来る前しばらく近畿大学にいたときがあるが、学生に、猟師の免許を取って、会社を作ったらどうかと勧めたことがある。
・猟をしながら、レストランをしている人もいる。
・アライグマの研究をしていたことがあるが、S40年代、アライグマの子どもが、ホームセンターでも5万円で売られていた。しかし6ヶ月もすると、家の中で色々悪さをしたり噛まれたりするようになり、困って放すようになる。放たれたアライグマはイチジクの木に登って食べたり、スイカを食べたり、その残りをねらってイノシシが来たりで、年間3.5万頭も捕獲されたこともある。

講演も、対談もおもしろかったです。

里山再生は、極相が常緑広葉樹である西日本での維持は、落葉広葉樹林の東日本よりも、もっと難しいと思われます。里山、里海の保全とも、農林水産業をしっかり維持しなくては簡単にはいかない問題です。TPPなどでも当面安い食料品が手に入ればよいと言うことではなく、国の基本的施策として、一次産業の保全を見直していくべきだと思います。

なお、今回のお話の趣旨に関連して、岩瀬直樹さんのブログ。大変勉強になります。
http://iwasen.hatenablog.com/entry/2019/10/08/083947...

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