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「エネルギーについて考える」見学会(6月22日)

2017年06月26日

山口県人づくり財団主催の環境学習講座「第1回 エネルギーについて考える」に参加しました。今回は、山口県東部の3施設(ミツウロコバイオマス岩国発電所・中国電力LNG柳井発電所・周南市水素学習室と水素ステーション)を見学しました。山口県セミナーパークに8:00集合、見学終了後セミナーパークでの解散は17:40と結構ハードなスケジュールでした。参加者37名の内、山口市が最も多く17名の参加者があり、宇部市からは6名の参加でした。

見学の最初は㈱ミツウロコ岩国発電所です。出力10,000kWの木質チップ専焼火力発電設備を見学しました。装置の主要部分は年間10万トンの木質チップ(建設廃材と未利用木材を含む)を燃やす循環流動層ボイラーです。

写真の下部にいる人たちのヘルメットの大きさからわかるように、出力10,000kW用のボーラーとは言いながら、大きい装置であることがわかります。流動層なのでかなり色々なな燃焼条件に耐えられる(ロバストな)装置だと思われますが、その分、装置が大きくなっているように思いました。蒸気タービンと発電機はボイラーに比べて非常にコンパクトに設計されており、こちらは出力10,000kWに対応した装置であるとの印象を受けました。

原料の木質チップは、外注の運搬業者によって搬入され、自然発火に気を付けながら野積みにされています。風のある日には周囲への飛散が心配されるところです。間伐材などの木質資源の切り出し、運搬の経費がかかるために、この種のバイオマス発電施設は巨大化せずに木質チップの運搬費とバランスする範囲で、分散立地を考えるのが良いのでしょう。原料の中には、熊本地震の廃材や、インドネシアからのパームシェル(ヤシガラ)も含まれていました。電力の買い取り価格は1kWh当たり34円だそうです。このような設定で、林業の振興に役立てば、温暖化防止の観点からも意味のあることと思われます。発電効率は29%であり、通常の蒸気タービンのみによる火力発電所の効率と比べても低い傾向があります。流動層ボイラーの構造上、あまり蒸気の温度を上げられないのが原因と思われますが、発電規模が小さいことも影響していると思われます。

由 宇町にある海岸沿いのレストランで昼食をとった後は、中国電力の柳井LNG発電所を訪れました。火力発電所の見学はこれまで何度も行ったことがあり、また柳井LNG発電所も20年前に一度見学したことがありました。そんな訳で、火力発電所の見学は最近どのような説明をするのだろうと興味をもってバスを降りました。

もっとも強い印象は、配布された工場見学のパンフレットでした。8ページのパンフレットの中身は、表紙と裏表紙が上の図のような水彩画の工場の絵であり、残り6ページの内、3ページは同じ画家の水彩画による柳井の名所旧跡が描かれていました。中央の2ページも下図のようなプロセスのイラスト画です。発電所のあらましを記載した写真入りのページは1ページのみで、このようなパンフレットのデザインは、柳井市あるいは周辺の環境に良く配慮しているという印象を与えるのに役立っていると思いました。

柳井発電所は、LNG(液化天然ガス)を燃料とする火力発電所であり、出力は140万kW です。ガスタービンによる発電と、ガスタービンからの排ガスを利用して発生させた蒸気を駆動力とする蒸気タービンによる発電を組み合わせた「コンバインドサイクル発電」方式を採用しています。そのため発電効率も47.4%と高い値となっています。工場内の見学については、通常の見学コースであり、一般の方にLNG発電の概要と、周囲の環境に配慮した設計であることを印象つける工夫がされていると感じました。

柳井発電所の見学を終えて、バスは最後の見学施設である周南市水素学習館を目指しました。場所は周南市地方卸売場内にありました。JR櫛ケ浜の近くから太華山の方に行くとすぐのところです。この近くには周南地場産業振興センターがあり、以前地元の異業種協同組合との共同研究のために良く通ったところなので、懐かしい道筋でした。周南市ではソーダ工場が立地していて、海水の電気分解の際に水素が副生産物として出てくるので、この水素を利用して来るべき水素社会のモデルケースの施設を作って活動しています。ソーダ工業だけでなく、水素は石油精製プロセスや石炭のガス化プロセスからも生産されるのですが、出光興産の徳山製油所が石油精製プロセスを止めてしまった現在では、周南地域は苛性ソーダの製造プロセスから生産される水素がメインになっています。市職員からの説明で水素の学習を終えた後は、同じ敷地内にある「イワタニ水素ステーション山口周南」を見学しました。

水素ステーションでは、燃料電池自動車(FCV)への水素の充填が3分間で完了するとのことで、電気自動車のように長時間の充電時間を要しないのが大きい特徴です。現場にはFCVとして、トヨタのMIRAIが展示されていました。現在、トヨタとホンダが燃料電池自動車を生産していて、周南地域では市役所・事業者・個人を合わせて合計20台が走っているそうです。価格は、国と地方自治体の補助が合計300万円あるそうですが、それを差し引いても1台500万円だそうです。また、一回の水素充填により500㎞は走れるそうですが、一番近くの水素ステーションは岡山県にあるそうなので、遠出のドライブは無理な状況です。当面はタウンカーとしての使用に限定されそうです。
自動車のエンジンがなく、排気口からは水素と酸素で電気を起こした後の水が、ポトポトと出てきていました。
 燃料電池の原理について、見学者から説明担当者に質問が出ていましたが、専門知識が無いようで、的確な回答が得られなかったのは残念でした。水素ステーションにおけるイワタニの係員にも質問しましたが、専門知識はないように思えました。水素学習館のパネル展示には原理が描かれていたのですが、やはり学習用のプレゼン資料にしっかりと書き込んで、説明すべきだと感じました。(HU)

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