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五木寛之 「百寺巡礼」 海外版、三冊読んだ感想です。

2016年04月26日

五木寛之の「百寺巡礼」海外版、朝鮮半島、中国、ブータンを読んで、勉強になりました。

どれも500円前後で、喫茶店でコーヒー一杯の代金で、国際理解や、歴史の勉強にもなり、なによりも「いかに生きるか」について、考えることができるのは、ありがたいですね。

朝鮮半島

新羅仏教の双璧 義湘(625 - 702年)と、元暁(617 - 686年)どちらも華厳宗。
華厳の思想「一則多 多則一」は、全てのものはつながっている。自分が他人や大自然とつながっていると信じることができれば、勇気や希望を感じることができるのではないか。

元暁は、悟りを開いた後、戒を破り、民衆の生活のなかへ入っていくことで、仏教を底辺の民衆にまで届けた。融通無碍の人で、「和諍」を大切にした。この精神はキリスト教とも共存する現代に生きている。印度は序論的、中国は各論的、朝鮮は最後の結論的仏教であるという捉え方もあるようだ。

法頂師によれば、朝鮮半島では、仏教伝来以来何度か迫害を受け、結果的に山に追いやられたこともあるようだが、僧侶としての戒律も日本とは違い守られていることもあり、仏教そのものが尊敬の対象となっているとのことである。

釜慶大学の李寅鐵さんの案内で慶州の仏国寺、全羅南道の松廣寺など3つくらいのお寺しか行ったことがありませんが、確かに静謐な印象を受けた記憶があります。

中国

 中国禅宗の来歴は、「面壁九年」の達磨大師は520年インドから海を渡って中国へ布教に来る。広州に上陸した。  
 五祖弘忍は、跡継ぎを選ぶ際、秀才の誉れ高い神秀の「時々勤払拭 莫使惹塵埃」ではなく、「本来無一物 何処惹塵埃」とした六祖慧能(638~713年)を選んだ。
慧能は、「いまのまま、ありのままの存在でいい、それしかあり得ないのだと気づくこと」が見性だと考えた。神秀による北宗禅の流れは「漸悟禅」といわれるが、慧能は、「頓悟」、易行禅の南宗禅を確立した。
  
中国で見た現在の禅は、のんびりして、ゆるい雰囲気で、日常の全ての行為が、修行であり、悟りへの道だと思われているようだとの印象を受けたとのことである。

 一般に禅は自力の信仰と言われるが、他力は禅にも通じる思想である。慧能の「本来無一物」は他力と重なりあう。自力の修行の末に、突然他力の風がふくということである。
 
 何度かの受難の時期もあったが、南宗禅は労働の精神故に、生きぬけた。逆に、マンネリになり、組織の維持に重点をおくと、内実が伴わなくなるのも世の習いのようである。

ちなみに、禅と言えば、弟子丸泰仙(1914 - 1982年)は1965年に釈宗演の流れをくむ澤木興道より得度し、1967年に世界に飛び出し、1968年パリに落ち着き、フランスに禅宗を広めたそうだ。

アインシュタインは「仏教は、近代科学と両立可能な唯一の宗教である」と言っている。トィンビーは「仏教と西欧の出会いは二十世紀のもっとも有意義な出来事である」としている。

持続可能な世界構築のために仏教に期待されることは、大きいと思います。

ブータン

ブータンは電力をインドに輸出して、経済が維持されているそうだ。

ブータンが自然を大切にするのは、仏教の、あらゆる生き物の命を大切にするという教えが背景にある。環境問題を考える場合にも、キリスト教的な立場では、「これ以上自然を破壊すると、人間の生活そのものが、成り立たなくなる。だから、・・・・。」と言うふうに考えるが、21世紀ますます深刻化する環境問題は、仏教の思想でなければ、解決できないのではないか、と五木さんは書いています。

不殺生の教えは仏教の教えの中でももっとも基本的な教えである。
ブータンのドライバーは山道を悠然と進む牛にもいらいらせずに、通り過ぎるまでゆっくり待つ。
 ブータンの人達の命に対する本能的な優しさは、輪廻転生のことを素朴に信じていることからくるのではないか。自分は何に生まれ変わるかもしれないので、輪廻を繰りかえす中で、お互いの命を大切にしようと考えているようだ。

(文責 浮田)

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