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今日はノーベル賞授賞式の日

2015年12月10日

 おそらくこの方の名前を知らない方はおられないのではないでしょうか。

 アルフレッド・ベルンハルド・ノーベル、スウェーデンの化学者、発明家、実業家で、小さな鉄工会社ボフォース社の経営者となると、彼は資金力で経営を立て直したにとどまらず、会社を研究開発を重視する方針に転換させ、現在に続く化学企業、武器メーカーへと発展させた。

 生前、350もの特許を取得したが、なんといってもダイナマイトが最も有名である

 当時、使用されていた爆薬のニトログリセリンは不安定な爆薬で事故も多発した。

 彼は研究を重ねてこのニトログリセリンを珪藻土にしみこませて安定した爆薬とし、ダイナマイトと名付けた。

 そしてダイナマイトの開発で巨万の富を築いたことから、「ダイナマイト王」とも呼ばれた。

 しかし爆薬や兵器をもとに富を築いたノーベルには一部から批判の声が上がっており、1888年彼の兄が死去した際にある新聞が彼と間違って「死の商人、死す」との記事を載せたことに困惑し、死後自分がどのように記憶されるかを考えるようになった。

 そして彼の死の1年前に彼の遺言が作られ、「私のすべての換金可能な財は、次の方法で処理されなくてはならない。私の遺言執行者が安全な有価証券に投資し継続される基金を設立し、その毎年の利子について、前年に人類のために最大たる貢献をした人々に分配されるものとする」と残している。

 彼の遺志を継ぐ為にノーベル財団設立委員会が結成され、賞設立の準備を行った。

 賞の名前はノーベルを記念してノーベル賞とされた。

 賞には、物理学賞、化学賞、生理学・医学賞、文学賞、平和賞、経済学賞(正式にはアルフレッド・ノーベル記念経済学スウェーデン国立銀行賞)がある。

 授賞式は、ノーベルの命日である12月10日に、「平和賞」を除く5部門はストックホルム(スウェーデン)のコンサートホール、「平和賞」はオスロ(ノルウェー)の市庁舎で行われる。

 1901年に第1回の授賞式が開催されている。

 今年2015年にはご存じの様に、日本からは生理学・医学賞に大村智(北里大学の特別栄誉教授)、物理学賞に梶田隆章(東京大学宇宙線研究所長・教授、兼同研究所附属宇宙ニュートリノ観測情報融合センター長)のお二人の受賞が決まっています。(P)

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