植物に、異国を思う
2015年02月01日
ずっと若いころの話です。
ヨーロッパからトルコ~エジプトを旅する途中、旧ユーゴスラビアに立ち寄りました。
夜、ベオグラード大学の学生と対話だけの交流をしました。かつて経験したことのない身がちぎれるような寒さの中、会場は殺風景な体育館。その真ん中に置いた机を挟んでの対話です。
冒頭、相手の男子学生から「政治の話はだめです。」と念押しされました。盗聴されている可能性があるからです。
その時、何を話したかすっかり忘れてしまいましたが、体制を恐れ自由に語れない彼の悲しそうな目が今でも忘れられません。
その後、間もなく内紛が起こり、ユーゴスラビアは消滅してしまいました。
あの時以来、平和な日本に生れ、日本人として自由に生きていけることにずっと感謝してきたのですが・・・。
中東で日本人がテロ事件に巻き込まれ、悲惨な結果となりました。とても悲しいです。
温室の植物の原生地を確認するたびに、それらの植物に囲まれ、平和に生きている異国の人達が目に浮かぶのですが・・・。
ラン室では、次々に新しいシンビジウムが展示されていますが、それに加え、デンドロビウムの展示も始まりました。(D)
シンビジウムです。
シンビジウムです。
デンドロビウム。すでに20鉢前後展示されています。